イムラアートギャラリー [京都/東京]

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この度、イムラアートギャラリー京都では
ベ サンスン展「Over&Over」を開催いたします。

べ サンスンの作品の重要なコンセプトは人と人との間に作用するエネルギーの交換、
流れの向きや強さが常に移り変わっていく不可視の、
不定形なアウラを見つけ出したことにあります。

彼女の大らかな一本の線は、西洋的な切り裂く線とは違い、
東洋的で両方から内と外の世界が交じり合う線の意味を表現しています。
感覚的な色の組み合わせや作法の新規さに甘えることのない彼女が
生み出すシンプルで洗練されたラインと形は根源的な描画を思い出させます。

今回の新作では、漆黒のベルベット地に繊細に描かれた輪が、浮遊し重なり合い、
永遠にどこまでも交じり合っていく(Over &Over)様子を彷彿とさせます。

人間関係が希薄に移ろいやすくなっている現代、そして「人とのつながり」に
生きる力と意味を感じさせてくれる魅力溢れる彼女の作品群。是非ご高覧ください。

≪京都芸術センター制作支援事業≫

この度、イムラアートギャラリー東京では7月2日(土)より、ベ サンスン(Bae Sangsun)個展「ゴルディアスの結び目 Gordian Knot」を開催いたします。

ベ サンスン(1971年 韓国生まれ)は、ソウルの美術大学を卒業後、東京、ロンドンそして京都へとその制作拠点を移しながら、独自の表現の追求を続けてきました。

ベ サンスンにとって、制作の継続的なモチーフである、白と黒のみで描かれる「結び目」。本展のタイトルでもある「ゴルディアスの結び目」の伝説は、ベ サンスンが「結び目」を描くコンセプトとして長年あたためてきたものです。そして今、向き合わなければならない困難に日本全体が直面するなか、ベ サンスンは今回の個展のテーマとして「ゴルディアスの結び目」を選び、その困難を容易に解くことはできない複雑な「結び目」として作中に表現しています。

以前の作品においては、人間関係を主たるテーマとし、柔らかくシンプルに描かれてきた「結び目」が、今回の新作では、固く複雑に絡み合いどこか重苦しい空気をも漂わせています。しかしベ サンスンは「作品から重みを感じ、複雑に絡み合う結び目を追いかけることで、目をそらすことのできない困難と向き合ってほしい」と話しています。

本展では、インスタレーション形式の作品を含む新作7点を展示予定です。イムラアートギャラリーでは、2009年のイムラアートギャラリー京都での個展以来2度目となる本展をぜひご高覧ください。

また、7月2日(土)18時より、戸谷成雄氏(彫刻家 ・ 武蔵野美術大学教授)をお招きしての対談を行います。ベ サンスンにとって、武蔵野美術大学大学院在籍時の教授(当時は油画)として師弟関係にある同氏との対談となる今回、ぜひ足をお運びいただけましたら幸いに存じます。

 



戸谷成雄 Shigeo TOYA
1947年長野県生まれ、彫刻家、武蔵野美術大学教授。1973年愛知県立芸術大学彫刻科卒業、1975年 愛知県立芸術大学大学院彫刻専攻科修了。チェーンソーを用いた木彫作品を主に発表しており、広島市現代美術館、国際芸術センター青森、発電所美術館、愛知県美術館、シューゴ・アーツ、ケンジ・タキギャラリーなどで個展多数。また、ヴェネツィア・ビエンナーレ(1988年)やインドトリエンナーレ(1997年)に出展するなど国際的に活躍。

 



私はこれまで人と人とが関係する「結び目」をモチーフにして作品を作ってきました。世界にはたくさんの人がいて、人々がそれぞれみな異なるように、「結び目」の形もさまざまです。その形が堅い絆を象徴することもあれば、ほどきたくてもほどけない大きな困難を示すこともあるでしょう。

紀元前のお話になりますが、フリギア王国のゴルディオンという都の中心にある神殿に一台の古い戦車が祀られていました。この古い戦車は「ゴルディアスの結び目(Gordian Knot)」と言われる複雑に絡み合った縄で結わえられており、「この結び目を解いたものがアジアの支配者になる」という伝説が伝えられていました。ときのひとアレクサンドロスは、多くの人が挑戦してもほどくことのできなかったこの結び目を、腰の刀で一刀のもとに切り捨てたのです。このことから「ゴルディアスの結び目」には、「容易に解決できない厄介な難事」の意味もあり、これを切り捨てること(Cut the Gordian Knot)は、一般に「難事を一挙に解決する。常識外の手段で非常事態を平定する」として使われます。

私たちは生きているあいだにさまざまな困難に直面します。時にその困難は私たちにとって解決策がまったく存在しないかのような大きなものになる場合があります。アレクサンドロスのように困難を一挙に解決することができればよいのですが、そのためにはまずその出来事を知り、個々のやり方で困難と向き合うことが必要だと考えます。

わたしにとって絵画は愛するものであり、私の感覚や心とも固く結びついているものなのですが、「結び目」を描くことは、同時に今ある大きな困難に真摯に向き合うことでもあるのです。

べ サンスン

この度イムラアートギャラリーでは、ベ・サンスン(BAE Sangsun)展「関係の形 - 結び目 -」を開催いたします。

ソウルの美術大学を卒業後、東京、ロンドン、そして京都と制作拠点を変えながら果敢に独自の表現を追及してきたベ・サンスン。主に大作に見られる白いキャンバスに木炭や青墨で描かれた作品、そして黒のベルベット生地に面相筆で幾重にもジェッソの線を塗り重ねた作品。白と黒のみで描かれるベの作品は「私たちが他人と結ぼうとする人間関係」を形にしたものです。
本展では180cm程度の大作を含めた新旧作約7点を展示する予定です。VOCA展での出品二回や個展など日本での活動はもちろん、韓国、ドイツ、アメリカでの発表など、エネルギッシュに動くベ・サンスンの当ギャラリーでは初めてとなる個展を是非ご覧ください。



「私たちが世の中に生まれる瞬間、へその緒はママと赤んぼうを連結してくれる唯一の生命の線である。その生命の線は、私たちが唯一視覚で確認することのできる'関係の形'なのかも知れない。そして、へその緒が切られる瞬間から私たちは、目に見える関係の線から離れ、独立した状態で生きて行く。その切り離された時から、孤立感を補うための行為として、私たちは他人との関係を結ぼうと努め一生を過ごすことになる。

私の芸術の前提は、人間が一人では生きられず、誰かと '関係を結ぶ努力'を継続する、というところにある。目と目があう瞬間、肌と肌が触れ合う瞬間、まさに人と人との出会いの始まる瞬間が私の制作の出発点である。そして絶えず変化する人間関係の観察が主に制作に関わっているともいえる。
制作においてすべての線は人々を形象化している。その線たちは重なったり、団結したり、狂ったり、集まったりして、新しい出会いを追い求めるように多様な形をつくっていく。そうして形をもった黒い固まりたちは、人間関係から出てくる色々な感情で成された蓄積物を意味する。深さのわからない真っ黒な暗さは、へその緒から離れた、孤独な人の気持ちかもしれない。」

裵 相順(ベ・サンスン)



白と黒。もっとも無に近い黒と白の平面にベ サンスンは絵画を生成させる、その手法は二つあり、ともに線描によって成る。ひとつは、青墨をまぜたジェッソの白いキャンバス画面に、木炭でひいた線や、手の指ですり込んだ線が、無数に生まれて連なり、面や、太い線となって命の脈動するような感動をたたえる。
もともと人体デッサンに基づく抽象化した輪郭線から出発していることもあって、有機的な線の韻律があり、それが生命のつながり、結びのかたちにもつながっている。
もう一つの手法は、黒の布地の画面に細筆による白の繊細、軽快な描線を無数に積層させ、描き残した黒い穴などの画背の無限の深淵が広がっているような描面である。
情緒をそぎ落とした黒と白の禁欲的ともいえる色と一本の線から絵画を成り立たせていくベ サンスンの作品は、感覚的な色のふるまいや作法の新奇さに甘えた近年の絵画動向とは対極の、根源的な描画に足場をおいている。
その真摯な創作姿勢から生み出される絵画の生命力を期待とともに見守っている。

太田垣 實(美術評論家)

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