イムラアートギャラリー [京都/東京]

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 「VOCAの20年 1994-2012」

会場:第一生命南ギャラリー(東京)
会期:2013年3月4日(月)〜4月12日(金)
  

イムラアートギャラリー東京では、5月7日(土)から21日(土)まで、「東北画は可能か?−方舟計画−」展を開催いたします。

「東北画は可能か?」プロジェクトは、三瀬夏之介(2009年〜東北芸術工科大学美術科日本画コース准教授)が同大学洋画コース講師の鴻崎正武とともに企画運営している、日本画・洋画・総合美術などの様々なコースの学生を交えたチュートリアル活動です。
その活動の一環として、これまでに「東北画は可能か?」と題した展覧会を東京(2010年4月)、宮城(2010年9月)、山形(2010年10月)、青森(2010年11月)にて開催してきました。

今回の「東北画は可能か?−方舟計画−」は、11月に気仙沼のリアス・アーク美術館での展示を予定されていましたが、この度の東北地方太平洋沖地震による中止を受け、急遽イムラアートギャラリー東京にて開催することにいたしました。

本展覧会では、今年の冬から取り組んでいた「方舟」をテーマとした学生たちの共同制作作品をメインに展示いたします。またプロジェクトに関係する宮城在住のアーティストたちの震災後の作品も並びます。<br />
「いまここ」に住んでいる土地に向き合い、自身のリアリティと結実した表現の模索という本プロジェクトの作品を、より多くの方にご覧いただけましたら幸いに存じます。

 


 

「東北画は可能か?−方舟計画−」
 
一年前から私が勤務する東北芸術工科大学では「東北画は可能か?」というチュートリアル活動をスタートさせていました。この活動は、全国各地から縁あって山形に集まってきた学生たちと共に、ここ東北地域における美術のあり方をディスカッション、勉強会、講評会などを通して考え、作品制作をし、展覧会という形で巡業するというもので、すでに多くの作品が仕上がり、東京、山形、宮城、青森などでの展覧会を終えていました。

今年は夏に福島県の奥会津に滞在し、地域の方々との交流も含めながら「縄文」「方舟」というテーマでの共同制作を考えていました。また11月には気仙沼にあるリアスアーク美術館での展示も決まっていました。
「今年の夏は忙しくなるぞ!」と学生たちと話していた矢先の3月11日14時46分、あの地震が起きたのでした。

4月になり、比較的被害の少なかった山形では物資やガソリンもようやく平常時に近い供給が行われるようになってきました。学生たちも避難所や被災地へボランティア活動に向かうもの、長期的な支援を考えるもの、そして制作を進めるものと動き出したものの、やはり続く余震、予断を許さない原発、そして劇的に変化するであろう未来への不安と緊張が隠せません。そしてそれは私も同じです。

そんな中、チュートリアルメンバーが集まり、共同制作「方舟」の制作が再開しました。地震前から多くの人が感じていた未来への閉塞感、何か大事なことを先延ばしにしているような感覚、価値基準の多様化と並立化、そんな中から次代に残すべきもの、感情、仕組みなどを「方舟」に託して描き上げようという思いは311以降ほんとうに切実なものとなりました。

これからアートの立ち位置も変化していくことでしょう。まずは被災者たち(日本のすべての人かもしれない)を癒す効果のあるもの、新たなるコミュニケーションを誘発させるような仕組みをもったもの。もうそれはこれまでのリレーショナルアートやデザインの域をはるかに超えていくのかもしれません。
でもけっしてそれだけではない。アートは刻み残された記憶でもあるのです。

絵とそして自分と対峙すること。孤独や無情を思い知ること。このどうしようもなく隠しきれない気持ちをしっかりとトレースし定着させて残していくこと。それもアートの大きな役割のひとつだと思います。
まだまだ被災地では多くの支援が必要な中、東北をモチーフとした多くの作品があり、これからも表現し続ける人が住んでいることを知ってもらうために今回の展覧会を開催することにしました。

「方舟計画」。希望も絶望も無常も不安も喜びも悲しみも全部のせて再び東北を巡業したいと願っています。

東北芸術工科大学准教授 三瀬夏之介

この度、イムラアートギャラリーは東京・神楽坂にセカンドスペースをオープンいたします。
新スペース最初の展覧会として、三瀬夏之介個展「ぼくの神さま」を開催いたします。

三瀬が初期のころから取り組んできたモチーフ「ぼくの神さま」。
今回は、154×1440cmの大作をはじめ、すべての作品が新作です。
また、ギャラリー内には三瀬が近年取り組んでいるテーマ「東北画は可能か?」を含む「思考アトリエスペース」が出現、基地のようなインスタレーションを展開します。

「絵描き」三瀬夏之介の原点と現在を探る新作展です。ぜひご高覧ください。

 



どうやらぼくは信じられるものを探しているらしい。そしてそのことと描くことは密接に?がっているようだ。
既存の宗教が大きな過ちを犯し、母なる大地が大きく揺れ動いた1995年、ぼくはまだ22歳だった。それまでぼくをぼんやりと包んでいた安心感と、先行き不透明な不安感といった相反するものが、初めて切実に問われた瞬間でもあった。

大きな存在を信じたいけどそんなものはもうどこにもない。でも何も信じることなく進む人生なんて恐くて想像したくもない。
大袈裟に言うと、この年に最悪のたれ死にを覚悟してでも描き続けていくという肝がすわった。
これまでに「ぼくの神さま」というタイトルで描かれたぼくの絵は何枚かある。過度な幸福感に包まれたり、のがれようのない不安感にさいなまれたときにこのモチーフに取りかかるようだ。

会場には横10mほどのワイド画面に、どうしようもなくチープでハイブリッドな継ぎはぎ神さまが多数立ち上がるだろう。
これはぼくの象徴作りなのである。

三瀬夏之介

この度、イムラアートギャラリー京都では三瀬夏之介展 「肘折幻想」を開催いたします。

三瀬夏之介(1973年生まれ 奈良県出身)、京都市立芸術大学大学院日本画専攻修了。2009年から山形に拠点を移し、現在は東北芸術工科大学の准教授を務めています。トリエンナーレ豊橋での大賞受賞(2002)、日経日本画大賞出品(2004)、文化庁作品買上に続き、2006年には五島記念文化財団 美術新人賞を受賞。翌年に研修員としてイタリア・フィレンツェで1年の滞在制作を行いました。
続く大原美術館アーティストインレジデンス(ARKO)、そして2009年にはVOCA賞受賞と、着実に画家としてのキャリアを積み、高い評価を得ています。 また、海外でも台北、深圳(中国)、ドレスデン(ドイツ)にて滞在制作やグループ展を行い、日本画という枠組みを越えたフィールドで幅広く活躍しています。 最近ではホワイトキューブでの発表にとどまらず、現在三瀬が拠点としている山形を含む「東北地方」に注目し、大学や地域を巻き込んだ実験的・一時的な展示のキュレーター、ディレクター的役割を努め、その多才振りを発揮しています。
今秋は、当ギャラリーでの個展に続き、五島記念文化財団帰国報告展として東京の第一生命ギャラリー、イムラアートギャラリー東京のオープン記念、そして母校の京都市立芸術大学が京都市内に今年オープンした話題のギャラリー@KCUAにて大きな個展を行います。

ちぎった和紙に墨と胡粉などで描き、貼合わせた巨大な絵が魅力の三瀬。本展では、三瀬が住む山形の温泉地、肘折のタイトルをつけて、十曲一隻の大きく連なる屏風を展示いたします。直径2キロのカルデラ盆地の底に湧きいでる湯とともに1200年の歴史をもつ土地から感じた三瀬の幻想世界が展開します。その他最新作の小作品も展示する予定です。 奈良で育ち京都で学んだ三瀬が、東北の力を吸収して、また京都に帰ってきます。当ギャラリーでは2年ぶり2回目の個展となります。是非ご高覧ください。



肘折温泉は大同二年に開湯したと伝えられている。肘折だけでなく、東北各地の多くの寺社や銅山や温泉地が「大同二年に開かれた」という伝承を有している。言わば、歴史的な〈はじまり〉として東北の大地に刻印されたこの謎めいた年号は、坂上田村麻呂による蝦夷征伐と重なり合うことで、大和朝廷による東北の軍事・経済・宗教における制圧の記憶を逆説的に物語っている。

三瀬夏之介による十曲の屏風図『肘折幻想』は、二万年前の「火山の爆発」という、もう一つの肘折の〈はじまり〉を描いたものだが、画家の郷里であり度々モチーフとして描かれる奈良(=ヤマト)に端を発する「ニッポン」の情景と、興味深い因果関係を見せる。

これまで三瀬は、全長三〇メートルを超える大作『奇景』や、『日本画滅亡論』、『日本画復活論』などで、持ち前の諧謔的オリエンタリズムを発揮し、常に「日本画」における「日本」のありようを問い続けてきた。三瀬の描くあけすけな世俗に塗れた富士山や大仏、五重塔などの「ニッポン」の情景は、現代と過去がめまぐるしく交錯する奇怪なコラージュの化粧に覆われており、そのイマージュの版図を今日のアートシーンに拡げるべく、画面は無限に巨大化する気配を漂わせていた。

しかし『肘折幻想』に三瀬は、かつての狂想曲のような表層のアウラではなく、静かに閉じられていく緞帳に似た、ある種の閉ざされた思慮深さをまとわせている。二〇〇八年の作品『ぼくの神さま』でファルスのように画面から突き出していた山々は、ここでは不可視な闇を孕んだ水墨のなかで粘動しており、火山の熱を含んだ蒸気がその輪郭を曖昧化させている。

現在、三瀬は山形に居を移し、『東北画は可能か?』という問いを自ら掲げて制作に取り組んでいる。肘折温泉の起源を「大同」の伝承に依拠して描くのではなく「正史」以前の曖昧模糊とした世界として知覚し、「山の生成そのものの記憶」として描いたその眼差しの先には、自らが指向してきた歴史化・記号化された「ニッポン」の風景に対峙する『東北画』の母型があったはずだ。その寡黙な画面の裏側で、東北の地から「日本画」の「日本」を揺るがすような視座の獲得が準備されている。

宮本武典(東北芸術工科大学 美術館大学センター 主任学芸員)

この度、イムラアートギャラリーでは初の個展となる三瀬夏之介展「J」を開催いたします。

本展は来年1月に東京の佐藤美術館で開催される、三瀬にとってこれまでの集大成となる個展「冬の夏」への前哨戦ともいえる個展となります。
三瀬は、奈良に生まれ奈良で育ち、そして京都市立芸術大学大学院で学びました。2002年トリエンナーレ豊橋での大賞受賞をはじめ、その後も日経日本画大賞出品、文化庁作品買上のほか全国的な規模で個展、グループ展、美術館での出品などを数多く行い、今や日本画の世界だけでなく美術界全体から注目される存在となりつつあります。
そして一昨年は、五島記念文化財団研修員として一年間イタリア、フィレンツェに渡り、また昨年は大原美術館アーティストインレジデンス(ARKO)に参加するなど、その活動はますます精力的になってきています。

三瀬の作品は自分の生まれ育った奈良や日本など、自分の居る場所を題材描かれています。フィレンツェでの一年の滞在は、三瀬に新たな出会いやパワーを与えて、大きく彼を成長させるものとなりました。そんな彼がホームグランドに戻り、新たに日本・奈良を描きます。その名も「J」。この「J」にはどんな思いが込められているのでしょうか。

本展では初挑戦となる屏風作品も制作いたしました。 絶えず進化を続ける三瀬。是非ともご高覧ください。



最初に断っておくが"J"とは"Japan"のことではない。

この展覧会のために制作に励んでいたとき、必ずぼくの心の奥底に響いていた存在、それが"J"だ。 描きたいという切実なる初期衝動が一番大切だとはいえ、作家とは何をどこまで知っているべきなのだろう?

基底材や絵具などの材料知識、保存のことまでを考えた技法知識、自作の位置づけに関する歴史知識、自作の流通や発表に関する社会知識、描き続けていくためのサバイバル的予知能力、などなど書き出せばきりがないほどに多い。もちろん知らぬが仏ということもある。

実は"J"とはその存在が非常に怪しい。史実と伝説のはざまに生きる存在、それが"J"だ。 彼のことをしっかりと調べ、認識し、描き、直視しない限り、彼は荒ぶり、猛り、この国を滅ぼすことになるような予感がぼくにはある。 今回の個展をきっかけに、今まで見て見ぬ振りをしていた"J"とようやく向きあえるような気がしている。

三瀬夏之介

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