この度イムラアートギャラリーでは中山徳幸展を開催いたします。
中山は2003年度シェル美術賞で本江邦夫氏(府中市美術館館長、多摩美術大学教授)推薦により入選を果たしました。
単純化された線によるフラットな描写、無味乾燥な表情、キャンバスいっぱいにクローズアップされ顔。コンピュータ・グラフィックのような質感からは、線や色彩のあいまいな交わりや混り気はなく、そのパーソナリティーさえもトリミング(・・・・・)されたようにも感じられます。
しかし、中山の創作は、日常の人との出会いから生まれる感情や印象を表現するという、きわめて個人的で、シンプルでナチュラルなきっかけから生まれています。日常性を超越するのではなく、自らの気持ちが作品に劇的に昇華されるものでもありません。
作品の同時代性としてのテイストと、素朴なインスピレーションの緩やかなフュージョンが、見るものの視線を惹きつける作品です。
近作新作13点を展示いたします。是非ともご高覧ください。