EXHIBITION

1 of 3 :
会場風景
撮影:斎城卓
2 of 3 :
会場風景
撮影:斎城卓
3 of 3 :
cornucopia09-Y1
2009
陶、ガラス
756966cm
撮影:斎城卓
4 of 3 :
5 of 3 :

この度イムラアートギャラリー京都では「田嶋悦子個展 Flowers」を開催いたします。

田嶋悦子は1980年代、旧来の美術の枠に囚われないパワフルな表現を特徴とする女性作家たち「超少女」を
代表するアーティストとしてデビューを果たします。女性の体を象徴する造形と力強い原色で構成されるフェミ
ニズム的作品は大きな注目を浴びました。1988年頃からは植物のイメージを伴う有機的でうねるようなフォル
ムが現れます。同時に作品表面の派手で艶やかな色彩は影をひそめ質感、さらには作品の周りに存在する空気を含めたかたちを意識する制作へ移っていきます。この流れを汲むように1992年頃から田嶋の作品は白化粧のみを施した一連の白い作品へと変化を遂げます。記号化されたフォルムは心の奥底に潜む精神性のシンボルのようで静謐な世界観を感じさせます。

間もなく田嶋は、ガラスの細片を石膏型に詰め窯で成形するモールド・キャストと呼ばれる手法で生まれる、
半透明のガラスを組み合わせる新たな表現へと到達します。タタラで造形し色化粧を加え焼成した陶、それに
呼応するようにガラスが融合し、洗礼されつつも女性的でしなやかな勢いを感じさせます。
約5年ぶりとなる今回の個展を飾るのは展示空間を埋め尽くす黄色の花々。花粉のような柔らかさを持つ化
粧と艶のある釉薬によるレモンイエローは生命力に溢れています。今回ガラスのパーツには新たに蛍光灯を再利用したガラスを採用。内に淡い光を秘めたような薄緑色は深い存在感を放ちながら同時にビビッドな黄色に溶け込みます。泉のような透明感を持つ作品は、作家の試み通り私たちを「活力ある色彩によりここちよい光の世界へ」いざないます。

確かな技巧と感性によって進化を続ける田嶋悦子の造形世界をどうぞご高覧ください。

View more

田嶋悦子 個展

2012年3月31日(土)〜4月14日(土)

田嶋悦子 個展

2012年3月31日(土)〜4月14日(土)

レセプション:2012年3月31日(土) 17:00〜