EXHIBITION

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この度イムラアートギャラリー京都では「染谷聡展 うらがえりたいのために」を開催いたします。

染谷は今春、京都市立芸術大学大学院 博士課程を満期で退学。2009年には東京国立近代美術館工芸館での「現代工芸への視点─装飾の力」、2010年は「里山のおいしい美術」(まつだい農舞台)、京都の圓通寺・二条城で開催された「観○光」、2011年は「ZIPANGU展−31人の気鋭作家が切り拓く現代日本のアートシーン。」、「漆展--新い漆のかたち--」(伊丹市立工芸センター)、「会津・漆の芸術祭2011 〜東北へのエール〜」に参加するなど、注目を集めています。

染谷の作品の特徴は、"もの"(いきもの等)をモチーフに、原型を粘土で作り、乾漆技法を用いて制作しています。また、作品の表面には、作家自身の興味や日常が、文字、文様、マンガなどが、漆の加飾技法の一つである、蒔絵によって描かれています。

伝統ある漆芸装飾の様式美、伝統技法を取り入れながら、現代的な感覚で描かれる漆の加飾は、観る者の目を楽しませます。制作行程で、時間的、環境的制約を余儀なくされる漆と向き合う中で、素材が持つ様々な可能性、性質を理解し、ここ数年で多様な作品を制作してきました。
塗椀、寿司桶、風呂椅子、神棚、米、人毛、枝、アクセサリーなど、様々なものが作品に取り込まれ、染谷の独特な美意識、遊び心が感じられます。
展示空間、展示方法、作品タイトル、語感、それら全てにおいて「かざる」という一貫したテーマの下、漆という素材を通じ、染谷らしいオリジナリティを生み出しています。

最近は「漆とあそぶ」という感覚を特に大事にしていると言います。
そのなかで、漆が持つ、しっとりとした、瑞々しい皮膚のような質感から、人体をより意識するようになり、皮膚に残る、しみや傷、皺といった痕跡をも加飾の一部と捉え、それらも一種の「かざり」と考えるようになったと言います。新作では、丸みを帯びた女性の体の曲線、重なりあう体の部位が表れ、そこに漆の艶が加わり、官能的な印象を受けます。

今回の展覧会タイトルは「うらがえりたいのために」。
「作品を作る行為が、自分自身をペロンと裏返し、自分の内部に探し物をしているような感じ、になれば楽しそう。でも、今はまだまだ何もわからない途中なので"のために"です。」 染谷聡

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染谷聡 個展 「うらがえりたいのために」

2011年10月1日(土)〜10月29日(土)

染谷聡 個展 「うらがえりたいのために」

2011年10月1日(土)〜10月29日(土)

対談・レセプション:10月8日(土)16:30〜
対談:染谷聡 x 中谷至宏(元離宮二条城事務所 担当係長 学芸員)