イムラアートギャラリー東京では、木村秀樹個展「Charcoal」を開催いたします。
1974年に制作した「鉛筆」シリーズが高い評価を受け、東京国際版画ビエンナーレで京都国立近代美術館賞を受賞し、鮮烈なデビュー を飾った木村秀樹は、国内外で活躍する日本を代表する版画家の一人です。その一方で、ガラスやカンヴァスを支持体とした絵画作品も制作しています。本展では、2012年から取り組んでいる版画作品「Charcoal」シリーズから新作を発表します。
「Charcoal」シリーズは、以下のプロセスを経て作られます。
原寸大の炭の写真を和紙にインクジェットプリントします。さらにシルクスクリーンで和紙の両面に印刷します。印刷された和紙を焼き鏝で部分的に焦し、これに切り込みを入れて折り返し、3次元(作者の言葉で言えば、2.5次元)の造形物にする。
こうして作られた「Charcoal」シリーズは、実物とイメージの境界、表と裏の境界、二次元と三次元の境界を超越するものとなります。これは、木村秀樹が一貫して続けている"平面にまつわる造形の実験"の新しい試みです。イムラアートギャラリーでは2011年以来の個展となります。ぜひご高覧ください。